- 2016.08.05 Friday
こんな時、何科を受診する?
皆さんは、身体に不調がある時、病院の何科を受診すればいいかすぐに判断できますか?
熱があって風邪っぽい→内科、腰痛→整形外科くらいなら私も判断できますが、次のような場合はどうでしょうか?
2、3週間前から何となく体調が悪いけど、睡眠不足が続いていたし、風邪の引きはじめかな?と思っていたら、突然蕁麻疹が出た。首や上腕、足の付け根などに蚊に刺されたような赤いふくらみが無数に出て、とてもかゆい。
近所の皮膚科に行くと、抵抗力が弱っている時に口からウイルスが入ったのだろう、という診断。抗生剤をもらって、蕁麻疹じたいは一日で収まったものの、一週間後に今度は38度の熱が出ました。まる一日寝ていたら、熱は微熱程度に下がったものの、ずっと頭痛がします。しかも、左側だけが痛い。2、3日しても治まるどころかひどくなってきたので、これはおかしいと思い受診することに。
で、何科?
これって、判断できます?
私はできませんでした。
実は、これ、先日我が家の娘に起こった本当の話。
いろんな人に相談してみたところ、「総合診療科」のことを教えてもらい、最寄りの総合病院にちょうどあったので、受診することにしました。
「総合診療科」とは、特定の臓器・疾患に限定せず多角的に診療を行う部であり、今回の場合のように何科を受診すべきか判断がつかない時に、診断をつけてくれるところです。
日本病院総合診療医学会のホームページ内にある、「総合診療科」がある全国の病院のリストはこちら
ただし、このリスト、すべて網羅されているわけではないようです。ちなみに娘が受診した病院は上記リスト内にはなく、こちらで見つけました。
で、一時間以上待って、ようやく診察室へ。詳細な問診。メインの先生だけでなく、もう一人の先生とも相談しながら、いろんな病気の可能性を疑っての問診がされます。そのあと、頭部のCTを撮ることに。その結果、なんと診断名は「急性副鼻腔炎」!!!
副鼻腔炎は通称「ちくのう症」と言って、鼻水が副鼻腔に溜まって炎症を起こす病気ですが、この副鼻腔、何か所かあって、眉毛の裏側あたりにもあるんですね。その左側だけに溜まっていたから、左側だけ頭痛がしていたようです。
今回、娘の症状の中に、「鼻水が出る」というのは皆無でした。これまでも、鼻炎などになったことがなく、娘は耳鼻科にかかったことがありません。
そんな人が耳鼻科を受診しようとは、普通思いませんよね?
「総合診療科」ってすごい!
治療費は14,000円ほどかかりましたが(涙目)。
そのあと、最寄りの耳鼻科に駆け込み、さらに4,000円強かかりましたが(涙目)。
薬代、駐車場代含めて、20,000円強の出費でしたが(涙目)。
ちゃんと病名が分かるって、こんなにもスッキリした気持ちになるのものかと思いました。
余談ですが、ある時期から総合病院って敷居が高くなりましたよね?
受付に必ず、「紹介状を持っていない人は初診の際に別途お金とりますよ」みたいなことが大きく書かれています。
今回娘の受診の際も「選定医療費として、5,400円かかりますが、よろしいですか?」と言われました。娘が受診した月から値上げされたそうです(もう何かと涙目)。
初期の症状は地域の診療所で診てもらって、高度な治療が必要になったら、大きい病院に来てね、ということなんでしょうけれど、そして、ただの風邪の人が来るせいで、専門性の高い治療を必要とする人の待ち時間が増える、なんてことを避けるためにとても重要なシステムでしょうけれど、今回のように判断つかない時は迷わず受診すべきだな、と思いました。