- 2018.07.29 Sunday
最期の日
家事塾を主宰した辰巳渚氏が亡くなって一か月が過ぎました。
実は亡くなる日の前日、偶然私は浅草にある辰巳さんの自宅兼オフィス「家事塾のイエ」にお邪魔していました。 そばには手に入れて間もない真っ赤なイタリア製の大型バイクが2台。2年ほど前に免許を取って、辰巳さんはバイクに乗るようになっていました。 明日は新車での初めてのツーリングに行くのだとご夫婦で楽しみにされていました。
辰巳さんが普段よく飲むと言う日本産の白ワインをいただきながら、まる2時間、話題は尽きることなく、楽しい時間を過ごさせてもらったのです。
そして、翌6月26日、ツーリング先の北軽井沢で事故のため辰巳さんは亡くなりました。
しばらくは信じられない思いで、何も手につかない日々が続きました。 数日後に浅草で急きょ開催された「お別れの会」に参加して、ご主人から事故の様子を聞いたり、 残されたお子さんの健気な姿を見て、少しづつ実感が沸きました。
全国から家事セラピストたちがお別れに集まってきていました。
会場には生前の家族との写真や著書などがディスプレイされ、あらためて師の魅力を感じる機会となりました。
昨日は関西在住の家事セラピストにお声かけして、大阪で「辰巳さんを偲ぶ会」をしました。
事情があってお別れの会に参加できなかった人もいるし、直前に会った者として、その時の話を仲間にシェアする責任があるように感じていたからです。
みんなと師匠辰巳渚氏との思い出話をしたり、家事塾で学んだ多くのことを改めて確認し合いました。
会うたびに刺激をもらえる素敵な仲間と出会えたことも辰巳さんのおかげです。
また、片づけ講座の講師をしたり、片づけのサポートをするお仕事を続けてきて、辰巳師匠から家事セラピスト養成講座で学んだことが、最近あらためて腑に落ちる感覚を覚えていたところ。これからも、少しでも多くの人に伝えられたら、と思っています。
最期の日がいつ来るか、誰にも分かりません。だからこそ、今の自分に出来る事、やりたい事、出会えた人を大切にしていきたいです。
あの日、辰巳さんも言っていました。「これからの人生、やりたいことをすべてやるつもり。バイクに乗ることもその一つなの。」と。
幸せな最期だったと思いたいです。