月曜の午前、家族がみんな出払って、家事も一区切りついた頃、決まって我が家の電話が鳴ります。出る前から相手は分かっています。母です。

70歳を過ぎて、私の母は英会話を習い始めました。
始めると聞いたときは「ふうーーん」と、他人事に思っていた私ですが・・・。
毎週のようにかかってくる電話に付き合わされることに(苦笑)。

授業のはじめに、先週あったことを簡単に英語で話す、というミッションがあるらしいのですが、そのための原稿を添削してくれ、というのです。
これが、すこぶる大変!






まず、書いた英文をメールなどで送ってくるのではなく、電話口で読み上げられます。
母だって高校までは英語の授業を受けていたわけだし、習いに行こうというくらいだから、少しは出来るのだろう、と思っていましたが、蓋を開けてみたら、文法は無茶苦茶、発音も何を言っているのか分かりません。
一文一文、やり取りをしているとあっという間に午前の時間が飛んでいきます。
これには流石に閉口しました。正直、月曜の午前に電話が鳴ると恐怖すら覚えるほど(笑)。

それに加えて、人間は年をとるとわがままになるようで、こちらが良かれと思って、修正をしてあげているのに、「一所懸命に書いたものを全部間違っていると言われると、折角のやる気が無くなっていく!」と文句を言われたことも!

私の英語が合っているとも限らないし、お金を出して習いに行っているのだから、その先生に聞けばいいじゃない!とも思いますが、70歳を過ぎた人が毎週チャレンジをしているのだから、娘としては応援し続けたいと思います。

そんな電話を続けているうちに、3年ほどが経ちました。
相変わらず添削を続けているのですが、最近では母の書いた作文がそれなりに理解可能な体裁になってきました。
続けるということは、やはり素晴らしいですね。そして、何歳になっても新しいことを始められるんだ、という勇気を母からもらいました。

先日は初めてスポーツクラブのエアロビ教室に行って来た、という母。「振り付けが全然覚えられないの!もう、めちゃくちゃで、自分でも可笑しくて笑えそうなんだけど、知らない人ばかりだし、別に恥かいてもいいかと思って」と電話口で明るく話す母に脱帽です。


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